
婚活の現場で、年齢がそこそこ重なってきた「役職なし・管理職経験がない男性」を見ると、どうしても「出世してこなかったのかな」「成績を出せていないのかな」と不安になる女性も多いかもしれません。しかし、役職がないことには、単なる能力不足以外にも、合理的かつ納得のいく理由がいろいろあるのです。そして、それを理解すると、むしろ魅力を感じられる人もたくさんいます。
以下では、そうした前向きな理由の例をいくつか挙げつつ、実際の統計や背景から「一生平社員で終わる人」の割合まで見てみます。
現場主義で、出世を意図的に断ってきた
出世より「現場での専門力」「実務の充実」を重視するタイプ。マネジメントよりも、自分の得意分野で成果を出すことを選んだ。
キャリアアップ目的で転職を繰り返してきた
役職よりもスキルを重視し、転職を通じてさまざまな業界・職種を経験。管理職路線ではなく、専門性を高めるキャリアを築く。
専門職/士業など、そもそも役職がつきにくい職種
たとえば弁護士・司法書士・会計士など。これらは企業の管理職というポジションには属さないが、高収入・安定性・社会的地位を持ち得る。
早期退職後、十分な資産を得て再就職
比較的若いうちに退職金を受け取り、その後好きな仕事ややりがいある仕事に転じた。役職にこだわらず、経済的な自由を持って働く。
高収入だが出世を望まない
役職がなくても十分な収入がある(例えば専門職、技術系、高度な営業など)。出世よりも収入とワークライフバランスを重視。
組織文化や人事制度の影響
所属企業が「管理職になる意欲が低い人を無理に昇進させない」「専門職キャリアを評価する制度」を持っている。
戦略的な人材ポジション:社内失業やタレントホーディング
マネージャーが自分のチームの優秀なメンバーを「手放したくない」と考える「タレントホーディング(才能の囲い込み)」という現象がある。これにより、優秀な社員でも異動・昇進が抑えられる場合があるという研究もある。 arXiv
ワークライフバランス重視、責任やプレッシャーを避けたい
昇進すると責任・ストレスが増す。家族との時間、自分の趣味、健康などを犠牲にしたくないという価値観。
ジル(日本労働研究機構)の調査によると、正社員で「役職なし(一般社員)」または「係長・主任相当職」にいる人のうち、81.7%は「ポジション(管理職)にこだわらず働き続けたい」と回答しており、必ずしも管理職を目指さない人が非常に多い。 日本土地代行機構
年齢が上がるにつれて、管理職になりたい割合は減少する傾向も示されている。 日本土地代行機構
また、企業の調査によれば、「管理職への昇進が見込めない」または見込まなくなった正社員の処遇として、「昇進・昇格がないまま勤続」が78.8%という企業もある。 日本土地代行機構
中高年(50代以上)の社員に関して、課長・部長などの管理職に就いていない割合が非常に高いというデータもある。 Business Insiderの記事によれば、「6割が管理職になれない」との指摘もある。 ビジネスインサイダー
さらに、財経新聞によれば、50代で「まったく役職なし」の人が3人に1人という報道もある。 財経新聞
これらのデータを総合すると、「一生役職なしで終わる可能性」は決して特殊なケースだけではなく、かなりの割合で現実的に存在していると考えられます。
婚活でこのテーマを説明する時に、単なる言い訳に聞こえない自然な伝え方のコツ:
価値観を前面に出す:
「出世よりも、自分が本当に好きな仕事で成果を出すほうが自分らしい」と語る。
実績をアピールする:
役職はないが、現場での実務経験、スキル、専門能力には自信がある。例えば「過去 ◯◯プロジェクトを主導」「◯◯の資格を取得して…」など。
長期的ビジョンを示す:
将来的にどう働きたいか、どう貢献したいかを示す(マネジメントではなくても、専門性を高めて会社や社会に貢献する道はある)。
安定・経済力の裏付け:
もし資産形成や転職によって経済的な余裕があるなら、それを正直に伝える。「今の役職こだわりは出世ではなく、経済的な安定+好きな働き方の両立を目指してきた」と説明。
自己理解・開示の姿勢:
「なぜ役職なしでいるのか」を自分なりに整理しておき、透明性を持って話す。これは信頼につながる。
落ち着き・誠実さ:役職を追わず、自分のキャリアを冷静に設計してきた人は、結婚相手として信頼感がある。
安定性+選択的野心:高すぎる野心に振り回されず、実務や家庭を大切にしつつ堅実さを持つ。
自己決定力:転職やキャリア選択を自分でコントロールしてきた人は、自律性が高く、“受け身”ではない。
専門性・スキルの強み:マネジメントではなくスキルで勝負してきたため、将来的な収入やキャリアの可能性が十分ある。
もちろん、役職なしであることにはリスクもある。
年収差:管理職と非管理職の年収差が非常に大きいという統計もある。 Business Insider の報道では、役職がない人は管理職との差で年収に大きな開きがある。 ビジネスインサイダー
モチベーションの誤解:相手(婚活相手)が「本当は出世意欲があったのに出られなかった」と誤解する可能性。
将来のキャリア停滞:今後も昇進が難しい組織文化や制度の場合、将来的な成長や役割拡大が見えにくい。
社会や家族からの偏見:特に年齢がある程度高くなると、「出世してない=大したことない」と見なされることもある。
受け手(女性側)への理解促進:婚活相手として、このタイプの男性も十分魅力的であり、むしろ信頼性や安定感が強みになり得る。
話し方の工夫:自分のキャリア選択をポジティブに語る。言い訳ではなく、自分なりの哲学として説明。
自己開示を大事に:なぜ管理職を目指さなかったか、これからどう働いていきたいかを率直に伝える。
価値観のすり合わせ:婚活で特に大切なのは価値観の合致。出世よりも安定・実務・家庭を重視する人であれば、非常に良いマッチになる。
「肩書より、肩を並べて歩ける人を。」
出世より、家庭を大切にしてくれる男性は素敵です。
役職があってもなくても、誠実で温かいパートナーをぜひ探しましょう。
《関連記事》
お気軽にお問合わせ下さい。